地域医療の次世代リーダーを育むファシリテーション研修
今年も2回に渡って、次世代リーダーの方との時間を過ごすことができました。
ファシリテーションとは何か、そして、ファシリテーター型リーダーシップとはどのようなものかを学び、仲間と語り合うことを通して、地域医療に貢献する病院の中核を担うリーダーの皆さんに、オルタナティヴなリーダーシップの形を再考していただく研修、今年も実施させていただきました。
事務局の方々が毎回丁寧にお手伝いしてくださるので、大変助かっております。
ファシリテーションをお伝えする場に伺うと、いつも話題に上る言葉が、「まとめる」です。つまり、リーダー、マネージャーの皆さんは、何とかして話し合いをまとめなければと考えていらっしゃるのですよね。そこにどんな前提があるのでしょうか?そして、そもそも、まとめるとはどういうことなのでしょうか?何のためにまとめるのでしょう?
ファシリテーションの大切な存在意義とは、参加者の”当事者意識”と”主体形成”を育み易くすること。私たちの組織、そして社会の問題を自分ごととして捉える当事者意識、その意識を基に、自ら考え、行動し、社会をより良くする主体になること。そのために方向性や行動を一旦まとめる、という手段がとられるだけなのですが、まとめることを目的としてしまうと、当事者意識を育むための主体的に意思決定プロセスを蔑ろにしてしまう、ということが起こります。つまり、結論を出すだめに多数決に頼ってしまったり、リーダーが結論を決めてしまったり、そんなことが起こります。しかし、多数決は少数意見を排除する決め方であり、そこに存在する可能性に目をつむり、排除された人々の当事者意識を喪失させます。また、リーダーが決めてしまえば、その結論に対して自分事として当事者意識をを持つことは不可能です。
私たちは、「みんな同じはず」という幻想や、「同じ意見にならねばならない」という信念を前提として話し合いの場に立っているのかもしれません。そうなると、どうしても「違い」というものの存在を認めることが出来なくなります。
しかし、「違う」ということは「豊かさ」そのものなのです。
そして、話し合いにおいて、大切なのことは、「まとめること」よりも、「まとまっていく過程をどう感じているか」です。
そのプロセスを体感することが出来れば、その結果に対する自分事化、当事者意識というものは、おのずと育まれていく、と私は信じています。
プロラボのファシリテーション研修では、多様な意見の背景にある多様な物語を大切にしながら、話し合いをまとめていくプロセスを体験していただいております。
今回の参加者の方のふりかえりでは、「アウトカムが理解できた」「ファシリテーションのハードルが下がった」「想定外に面白かった」そして、「この場がファシリテーションだった」という声を聴くことができ、素直に嬉しく感じました。
話し合いは組織の文化を表します。その話し合い方を変えることで組織が変わる、これをプロラボでは信じて取り組んでいます。
現場のリーダーやマネージャーとして、何か課題を感じていらっしゃるならば、是非お問い合わせください。>こちらまで。







